モチベーション維持~ピンポイント清掃から始めるか、大きく始めるか~

クレンリネスの始め方クレンリネス運営

医院にクレンリネスを導入していつもきれいな状態にして行く時、実際の作業は〝清掃〟から始まりますね。

この時、始め方には色々なものがあります。

 

1、まずはみんなが一番気になっているシンクとスピットンを徹底的にピカピカにする事から!

2、医院全体の基本的な汚れ=ホコリをなくすことから初めて行く!

 

さて、どの始め方がよいでしょうか?

 

最も大切ななのは継続できること

答えは、

どの始め方でもよい。

です。

ただし、これまでの経験から言えることがあります。

クレンリネスの取り組みの始めはどちらの医院でもモチベーションが高い。
計画的に進めないとモチベーションは次第に下がってくる。

 

1の方法

「よーし!今まで何を試してもキレイにならなかった消毒室のシンクをまずピカピカにしよう!」

シンクbefore&after

これはテンション上がりますね~!

よーし!みんなで次はスピットンいってみよう!!

スピットンbefore&after

パチパチパチ👏👏👏

こうなるとかなりうれしいですよね!

この方法は

業者さんにやってもらった結果、ではなく自分たちできれいにした時の格別のうれしさでチームの士気を挙げる事ができる点が、よく選ばれるところです。

ただ、ただですね、ここまでは皆さん実行されるんです。

なぜなら、

とても汚れている物をきれいにする事はやりがいがある。

という事ですよね。

ただ、これまでの例では、このような始め方をされた場合、高い確率で、この2カ所の清掃とキープから進まなくなる。
なぜなら、

大変汚れていたところがきれいになって満足してしまう。

その後は、日々の診療の忙しさの中でこの2箇所をゆるくキープするだけになってしまう。

と言う事はよくある話です。

この後も計画的に沿って箇所ごとに進めて行き、マニュアルやチェックリストを作成しながら一歩一歩進められる事ももちろんあり、その場合は素晴らしいなと私も感激します。

ただ、前者の状況になる恐れはあるという事を知っておいて頂きたいと思います。

 

 

2の方法

これは部分ではなく汚れの種類から攻める方法です。

歯科医院の汚れのには

1、ホコリ 2、空気中の粉じん 3、手垢 4、水によるもの 5、薬液・材料

大きく分けてこのようなものがあります。

まずはどんな環境にもあるホコリをなくして行きましょう

と言う考え方になります。

 

この方法の特徴は、

簡単で労力の少ない行動から始めて徐々にクレンリネスに慣れて行ける

と言うことになります。

目に見えてきれいになった感激は前者より少なくなりますが、行動を習慣化しやすい方法です。

具体的な方法の例を挙げると

朝・診療中・昼休み前・診療後に数分間全員が指定箇所を指定のツールと方法で清拭する

と言うような形です。

最終的に、水によるもの(水垢)や薬液による汚れも1日のうちで時間を基準に行って行きます。

例を挙げると

すべてのシンクに5分間クエン酸パックを行い、その後スポンジと食器用洗剤で洗い流す。

と言うような行動です。(方法はほかにもあります)

1回の作業での汚れ除去は少ないですが、習慣化して回数を行って行くうちに汚れはなくなります。

 

例えて言うとすれば

長距離の運転で腰を痛めた。そして遠方の歯科医院のフロアーメンテナンスを2週間の出張中に10医院実施した。

そして腰痛が悪化した。

そんな場合の想定です。どこの誰の話でしょう(笑)

整形外科に行ってレントゲンの後、腰への痛み止めの注射と湿布薬の処方を受ける。

これが1の方法。

朝起きた時、仕事の前後、そして就寝前の15分間のストレッチの習慣づけを始めた。

これが2の方法。

そんな違いですね。

 

例え話はさておき、1の方法と2の方法ではどちらがよいかという結論ですが、最初にお伝えした通りどちらでもいいです。

双方の特徴を理解して頂き、皆さんのチームに合った方法を選んで頂ければと思います。

 

そして、最も大切な事は

 

継続できる形が最良の形

 

という事です。

講座の時にいつもお話ししますが

  • 100%の効果があり、2時間で1回で終われる作業
  • 10%の効果で10分の作業を10回繰り返す方法

このどちらかで選ぶとすれば、後者を選んだ方が長く続けられます。

効果が少なくても繰り返して行けば必ずすべての汚れを落とせます。

環境を維持するために必要な事は1回の効果がスゴイ特効薬ではなく、体質から改善するストレッチまたは漢方薬です。

後者を選び、

「6カ月かけて医院全体を気持ちのいい状態にしよう。」

とした方がストレスは少ないですしリバウンドを起こしにくい事も確かです。