医院が365日きれいにキープされている状態。
これは医療施設として望むところであり
それが簡単にできるのなら
ぜひと言うところですよね。
クレンリネス構築の進め方をこのブログでは書いています。
それは清掃ノウハウであったり、しくみの作り方であったりです。
実際の現場で皆さんと一緒にクレンリネスに取り組む事も多いのですが、
そんな経験を重ねて行く中で感じている事があります。
今回はそれをお伝えします。
『院内クレンリネス講座』で必ずお話しする事に〝クレンリネス開始の手順〟があります。
まずは皆さんの意思があって初めてクレンリネスが意味を持ちます。
それが統一できれば次に進めるのです。
そして、忙しい歯科の業務の中に、しくみとしてどう採り入れるかの検討です。
ここまでができていれば、
時間の確保
誰が、どこをするか
チェックは誰がするのか
いつまでに何をするのか
などが決まっている状態です。
そこまで準備ができて初めてノウハウが使える。
そうです。
清掃方法、ノウハウを採り入れるだけでは、クレンリネスはすぐにできなくなってしまうのです。
はじめに必要なのは、自分たちの医院をどんな医院にしたいのか、です。
思い、コンセプトがなく始めてしまうと、必ずと言っていい程〝忙しさ〟〝過去の慣習〟に引っ張られてうまく進みません。
クレンリネスはあくまで皆さんの本来業務ではない。
汚れた状態でも診療はできるからです。
カーレースでは、高性能のエンジンがあって、その上に強いボディー。
その2つがあって初めてドライバーのテクニックが活かせます。
エンジンは思い・考え方
強いボディーはしくみ
そしてドライバーのテクニックは方法(ノウハウ)
などと、女性にはピンと来ない話を講座では堂々としています(笑)
外食業界ではQSCが有名で、良いお店の3大要素とされています。
医療の場においてこの3大要素はどうなるでしょうか・・・。
一度、皆さんで考えてみて下さい^^。
さて、
クレンリネスに取り組まれ、しっかりと進めて皆さんが自分の医院をキレイと自信を持たれるようになった医院様の共通点は、
この三角形が整っています。
環境を適切にコントロールするには当然、手入れをする必要があります。
それにはこれまた当然、時間が必要です。
クレンリネスはそれを可能な限り簡単な手順で時短を進めるものですが、ゼロ時間という事はあり得ません。
そこで必要になるのが時間のコントロール。
タイムマネジメントです。
うまくクレンリネス状態にされている医院様は、医院をきれいにするという決意と、皆さんの意思の一致があります。
クレンリネスは誰がするのか。
と言う問題があるとすれば、
答えは絶対に「全員」となります。
歯科の世界にクレンリネスを紹介する時
私が元々参考にした、
食品製造業のHACCP(Hazard Analysis and Critical Control Point)や、
製造業のISO(International Organization for Standardization)では、
その専門部署を設けて実務を行っていきます。
しかし、クリニックではそのような事はできません。
クリニックを守るのは院長先生とスタッフの皆さんです。
しかし、HACCPにもISOにも共通する事があります。
TOP宣言
です。
その組織のトップが、
企業発展のために取り組むことを宣言する。
それが最初の一歩、なんです。
それがなければ何も始まりません。
私が2年間セミナーや書籍でHACCPを勉強させて頂いた、フーズデザイン様のHPにもそれは記載されています。
http://www.foodesign.net/haccp
HACCP導入に当たっての10ポイントの最初の項目にTOP宣言があります。
「TOP宣言 目的を全員が明確にする」
現在はホームページをリニューアルされ、上記ページはなくなっています。
新しいページはいかになります。
HACCPチームの作り方
クリニックで進めるとすると、まずは院長先生がTOP宣言をする事が開始になります。
この取り組みをする理由。
それに取り組んで医院をどうしていくのか。
どのようなスキームを組むのか。
そのような事をトップの意思で行うという事をスタッフの皆さんに理解して頂く事なしに
進める事はできません。
「クレンリネスと言う取り組みをする事にしました。今度その講座を聴きます。担当者の方よろしく。」
このような場合、担当者が非常に苦労し、クレンリネス自体が重荷になる事が非常に多いです。
医院の運営はトップの方針のもとに進めると、スタッフの皆さんも安心して取り組む事ができます。
その結果、一番大切なチームの意思統一がされやすく、クレンリネスリーダーさんがイキイキとし、クレンリネスはスムーズに進みます。
TOPから指名されたクレンリネスリーダーさんはチームの皆さんに支えられながらチームを引っ張る。
そんな医院様が、毎日キレイを実現されています。
負担が片寄った状態では必ず、うまく進みません。
クレンリネスミーティングに参加される医院様、発表される医院様からも、院長先生を始めスタッフの皆さんの意思が
〝みんなの医院をきれいにしたい〟
と言う方向に統一されている事を毎回感じます。
クレンリネスに取り組まれる時、ぜひ初めに、その組織のTOPである院長先生の
「こんな医院にしたい。その為にクレンリネスを進めるので、これからチームで業務のバランスを最適化して行きます。」
という事を、スタッフの皆さんにお話し頂きたい。
そう思います。
環境を整える魔法の杖はない。
これはクレンリネスミーティングに参加された、ある医院のスタッフさんが言われた事です。
皆さんの理想の医院像があり、それを言葉にし、そこへ到着するには何が必要かを話し合う。
そして土台を作り、その上に皆さんのキレイを積み上げて行きましょう。
そのお手伝いがDCPのミッションです( ̄^ ̄)ゞ