今日も各地の歯科医院様とご一緒にクレンリネスに取り組んでいます。
医院によっては楽しく、また別のところでは悩みながら、そしてまた他の医院ではクレンリネスをさらに上の段階へと進めて行かれるところもあります。
「100の歯科医院があれば100通りのやり方がある」
ずっと以前からお伝えしているとおり、進め方は医院様ごとに全く違います。
進捗のスピードも本当に様々で、3カ月でベースができてしまう医院があれば、2年かけてじわじわと形になって行く皆さんもおられます。
早い方がいいと思われる傾向がありますが、変化に気付かないほど時間をかけて進められた場合、一つ一つの事に皆さんが慣れながら改善しながら進めて来られていますので、揺るぎない仕組みになっている、という最も求める形になっているという事は言えます。
イメージや進め方、進行のスピードは本当に様々で、私はそれぞれのお話を伺う事が楽しくて仕方がありません。
このような事を聞きました。
そんな中、半年前に関東のある医院様で先生とお話しをしていた時の事です。
先生「あ、そうそう小林さん。〝クレンリネスにはコストがかかる〟と言ってる先生がいるみたいですよ。どういう事なんでしょうねぇ。」
と聞かされました。
小林「どういう事でしょうねぇと言われましても誰かも知りませんし・・・。かけられているんでしょうねぇコストを・・・・。」
先生「でしょうかねぇ・・・・。」
目の前におられる先生も私も、クレンリネスにどうコストをかけるのか、
考えてみても結果、二人で「ん~、なんなんでしょうねぇ~。」としか・・・・。
クレンリネスの大切な要素
翌日になるとそのことは忘れていたのですが、ふと思い出し、
「しかしこれはクレンリネスを歯科にお伝えしている立場では無視していい事ではないな。」
と考えました。
クレンリネスを実施する中で私がお伝えしている大きな要素は、
1 キレイにする行動に時間をかけない(時間を短縮して行く)。
2 キレイにする行動に労力を使わない(労力を減らしていく)。
3 キレイにする行動は診療に集中するための環境づくり(キレイが目的ではない)。
という事です。
この中にはないコストと言う事。
なぜ要素の中にコストの項目がないのか。
その理由は、
「クレンリネス」と言う概念の中にコストをかけて解決するという発想がないからに他なりません。
時間をかけない、労力を使わないという事イコール「費用をかけない」という意味です。
これは講座の中でクレンリネスの概念を知った瞬間に皆さんが納得される事です。
そんな中、「クレンリネスには費用がかかる。」と言う事がとても不可解で、ここ数年にない角度からの脳の使い方で(笑)考えてみました。
クレンリネスの考え方や進め方は、皆さんの工夫やアイデアで〝時間と労力=コスト〟をかけずに行う事が前提であり目的の一つでもあります。
それがうまくいかずにその結果何かしらの形で〝費用をかけて補っている〟状況なのか・・・と考えるに至りました。
環境整備が進んでいる他業種の理念と行動
私は以前、食品製造業の衛生管理であるHACCPを学び、その考え方としくみを身に付けて来ました。
その業界では「食中毒防止のための衛生知識をもとに安全性を高めるしくみをつくる」ことが社会的にも業界的にも求められています。
そのために前例にならったり、工夫とアイデアを捻出して構築することを基本としています。
〝場所が工場〟と言う前提がありますので、しくみ作りの中で改修や構造変更、または設備の追加などのコストがかかる場合があります(何10万円という低レベルではない場合も多々)。
しかしそれはあくまで会社のレベルをアップするために必要なイニシャルコストであり、その後の運用面でのランニングコストは問題になるほどの額ではありません。
また、HACCPを行う事は、
「安全な食品を出荷できるしくみがある工場」と言う、企業としての信頼性を生む事。
それはすなわち、
安全性を確保するために「新鮮な材料を新鮮なまま製品にする」という工程が必然的にできあがる。
その結果「おいしい製品を作れる」と言う事にもつながります。
信頼と品質を格段に向上する事ができますので、実績として「よく売れて儲かるようになる」
と言う事にもつながっています(HACCPの日本のリードカンパニーであるコンサル企業の社長=講師の先生が実績値で説明されています)。
HACCP認証取得している企業としか取引をしないという業界の流れも加速しているそうです。
これは食品の製造に限った事ではなく、他の業種でも環境を整えることがよいプロダクトやアウトプットにつながり、その結果信頼と品質を生み、それがブランディングであったり増客であったり採用率やスタッフの定着率の向上であったりと、人に例えるなら「体力がつく」ような事が確実に起こっていくことは間違いありません。
もしどこかにコストがかかる事があるとしてもそのコストが問題にならないプラス面があると言う実感が確かであるから多くの企業が環境面の向上にやりがいを持って取り組まれていて、それは歯科医院の先生やスタッフの皆さんも同じです。
クレンリネスは症状を抑えるだけの特効薬ではなく、体質から改善する漢方薬です、と言うのはそんな理由からです。
クレンリネスは知恵と工夫そして心で行う
クレンリネスとコストについて、クレンリネスに取り組んで下さっている皆さんの本音はどうなのかお聞きして行く事にしました。
各地をまわる中、お話しができた先生にアンケートをお願いして行ったのです。
アンケートと言っても、こうです。
「先生、アンケートお願いします!ハイ第1問、クレンリネスにコストはかかりますか?」
5月17日の時点で十数名の先生にお答え頂けています。
※ほぼ同じ内容のご回答は省いています。
当院では、よいクレンリネスを保つことが、経営的にも非常にプラスと感じているので、あまり問題にはならないと思っております。(東北 N歯科 院長先生)
クレンリネスにコストがかかる?考えたこともなかったです・・・・。
(関東 O歯科 院長先生)
コストは全くかからないんじゃないですか?時間を捻出する事は必要だと思いますが。
それをコストと思ってしまう人は…笑
(関東 N歯科 院長先生)
コストがかかるのは日常的に使うディスポーザブルのペーパータオルくらい。
そこも、スタッフのコスト意識を育てるのに役立つ程度です。
クレンリネス全体で言えば、就業時刻30分前に患者さんを終わる事で日々のクレンリネスタイムを確保できているので余分なコストとはならない。
逆に、医療の場としてはその時間を取るのは当たり前の事ですのでそのような考えかたをした事がそもそもない。
(関東 H歯科 院長先生)
医療施設としての環境にはこだわっています。
朝一番の患者さんと、今日の最後の患者さんが同じ環境で診療を受けて頂く。
フロアーメンテナンス翌日と3か月後のフロアーメンテナンス前日でできるだけ同じ状態でいられる。
クレンリネスはそれを実現するための行動ですのでコストではないです。
特に時間を取って行うのではなく日常の中で自然にその行動を行うといいです。
それができないと、そういった考えになるのかも知れませんね。
(九州 H歯科 院長先生)
何の事を言っているのかわかりませんね。
コストがかかるどころか、医院がきれいな事で逆に利益を生んでいますようちでは(笑)
(九州 O歯科 院長先生)
何にコストがかかるんですか?
そのような思考ならクレンリネスはできないから最初からしない方がいいと思いますよ。
(関東 T歯科 院長先生)
文章ではなく、私との会話の中での本物の生のお声をそのまま掲載しましたのでくだけた表現が多いですが、本当の実感です。(吹き出しの色に意味はありません。ワードプレスの仕様ですm(__)m)
クレンリネスは知恵とチームワークで実行し、成果は「時短」と「省力化」に表れます。
これが、デンタルクレンリネスプロジェクトが提案させて頂いているクレンリネスです。