歯科医院の院内は人の動きや衣服の脱ぎ着などでホコリが発生しやすい環境にあります。
診療中、立ってPCを操作するハイカウンターなどは水回りやユニットに比べてクレンリネスの優先順位が低くなりがちな個所です。
そのため、気が付くとホコリがたまっていたり汚れが目立つようになってきたりします。
できれば毎日のルーティン作業にし、汚れやほこりがたまらないようにしたい所です。
そうする事で〝清掃〟をなくす、または頻度を可能な限り下げるカタチができれば、ここにかける時間を他に使う事ができます。
汚れの原因はホコリと手脂程度ですので、作業仕様(方法や頻度)を決めてしまえばだれでも簡単に済ませることができます。
使うツール
1、弱アルカリクリーナー
2、ガラスクリーナー(フォームタイプ)
3、やわらかいクロス(セームなど)
4、MFC(マイクロファイバークロス)
5、ハンドブラシ(清掃用にした歯ブラシ)
6、スポンジ(不織布に研磨剤がついていないもの)
7、ビニールテープ
8、カッターorハサミ
手脂やホコリの除去方法
機器を移動し、弱アルカリクリーナーを全体に噴霧する。
天板はスポンジで軽くこすり清掃をし、マイクロファイバークロスでしっかり拭き清掃。
スポンジ作業を省きマイクロファイバークロスでこすり拭きのみでもいいです。
スポンジはどのようなものでもいいですが、不織布面に研磨材が着いていないものを選んでください。
コンセントがある場合はクリーナーが入らないよう、先にテープを貼っておきましょう。
次に段差部分と壁のクロスです。
段差部分と壁をブラシでやさしくこすります。
角のパッキン部分にもブラシが当たるように。
コンセントの汚れも一緒にこすり落とします。
シリコーンやゴムのパッキン部分は弱アルカリクリーナーがついていれば歯ブラシでやさしくこすると簡単に汚れが取れます。(歯ブラシは清掃用にいつも用意しておいてください^^)
壁のクロスも弱アルカリクリーナーをスプレー後、ハンドブラシでこすります。
軽くこするだけで汚れが簡単に除去できます。
ブラッシング後、マイクロファイバークロスでクリーナーを拭き取って下さい。
※壁のクロスがビニールクロスの場合に限ります。
この部分に汚れはなくなりました。
PCモニターの清掃
PCモニターは、何を使って清掃すればいいのかわからない、というご質問をよく頂きます。
クリーナーは弱アルカリまたは中性のもの。
空気中の粉じんや皮脂が主な汚れですので弱アルカリがいいですが、汚れが軽ければ中性洗剤でも落ちます。
初めての作業の時は、弱アルカリクリーナーでスッキリしておきましょう。
ここでは拭き取りの後がきれいに仕上がるほうがいいので、フォームタイプのガラスクリーナーを使います。
液晶モニターを拭く、という作業を恐れる方が多いのですが、要は傷をつけずに拭く事ができればOKです。
そのため、講座で紹介していますような、セーム革に似せて作られた化学繊維のクロスを使います。
同じ材質のものでは眼鏡拭きがありますので、それでもいいですがちょっと小さいですので作業がしにくいですよね。
ここではクリスタルセームという製品を使います。
すきま部分にクリーナーが流れ込まないよう、念のため、ビニールテープでカバー。
フォームタイプのガラスクリーナーを少し離れたところから全体にスプレーします。
近いところからスプレーすると1カ所に集中しますので液体になって下に流れやすいため、離れたところからスプレーします。
クロスで念入りにやさしく汚れを拭き取ります。
あまりこする必要はありません。
乾ききるまで拭き上げて完了です。
この状態を維持しましょう。
キーボードカバーの洗浄
キーボードにカバーを付けておられない場合も多いのですが、できればこのようなカバーをつけておかれることをおススメします。
40℃程度のお湯に食器用洗剤を適量入れます。
洗剤を下に向けて2プッシュ程度でOKです。
やさしくもみ洗いして下さい。
多少強くても支障はありませんので慎重になり過ぎず、しっかり汚れを落としてください。
水またはお湯で洗剤を洗い流し、水を切り、乾くまで干します。
天気が良い日なら10分もすればほぼ乾きます。
そして乾ききっていない水分がある場合、拭き取って完了デス!
全体的な清潔感が上がりました。
日々のクレンリネス
ここまでの作業をするには20分ほどの時間がかかります。
こういった作業は数カ月に1回、というカタチで済ませたいですね。
そうするためには日々のクレンリネスです。
汚れがたまって〝汚れている〟という感じになる前、汚れの原因の時点で対処しましょう。
日々のひと手間のみが、清潔感を生みます。
ホコリがたまりやすい場所はハンディ―モップで1日1~2回の除塵ですね。
モニターは1日1回、セームクロスなどにガラスクリーナーをスプレーしたもので拭き清掃しましょう。
キーボードですが、カバーがない場合は月に1回ブラシノズルを付けた掃除機でホコリの除去。
そしてマイクロファイバークロスに弱アルカリまたは中性のクリーナーを付けてキー表面を拭き清掃。
カバーを使われている場合、カバーはできれば週1回上記の方法で洗浄して下さい。
あと、とても重要な事ですが、
カウンターテーブルの天板は必ず毎日拭き清掃をして下さい。
水で濡らして硬く絞ったマイクロファイバークロスで行ってもいいですし、弱アルカリクリーナーをスプレーしてマイクロファイバークロスで拭き上げてもいいです。
使用頻度が多い場所である事と、患者さんにも見える場所にある事が多い事から、清潔感は非常に重要です。
決してここを後回しにせず、日々のクレンリネスメニューに入れておいてくださいね。
カンタンな事を徹底して、医院の環境をいつも整えましょう!!
清潔感は医療環境の土台です( ̄^ ̄)ゞ